「ゆる断酒の道」シーズン1・第二章
私のゆる断酒スタート
お酒は楽しい場を演出してくれる一面があります。
人類の歴史・伝統・文化に根ざした体験も与えてくれます。
だから私は「完全断酒!」と高らかに宣言するつもりはありません。
私が取り組んだのは、毎日の晩酌習慣をやめること。
つまり「習慣飲酒をやめる」という一点に集中しました。
酒をやめることは目的ではなく、あくまで手段。
本当の目的は、生活の質を上げることでした。
そこから「自分アップデート計画」が本格的に動き出したのです。
現在断酒約3ヶ月ちょっと。ここまでは「成功している」と言えそうです。
ここでは、どうやって続けられたのか。そして体調にどんな変化があったのか。
断酒スタートから3ヶ月までの私自身の経験談を書いてみます。
成功の工夫:ノンアルで“そっくりさん作戦”
断酒が続いている最大の理由は、“置き換え”にあります。
いきなりゼロは難しい。仕事帰りにプシュッとやる感覚が、長年の習慣になっていたからです。
そこで試したのが 「そっくりさん作戦」。
晩酌習慣をそのままノンアル晩酌習慣に替えるというもの。
昔の定番セット「ビール2本+チューハイ1本」を、そのままノンアルに置き換えてみました。

最初はノンアルビール2本+ノンアルチューハイ1本。
3日ほど続けたころ「ノンビールは合わないな」と気づき、すぐにノンアルチューハイだけに変更。
柑橘系の炭酸が気に入り、「むしろアルコールじゃないほうがいいじゃん!飲んだ後も元気だし」と自然に思えるようになりました。
ビール党だった私が、その味の記憶を手放せたこと。
これが断酒を軌道に乗せた大きな要因でした。
即時報酬でゲーム感覚に
もう一つの工夫が「即時報酬」。
休肝日を達成したら、浮いたお金をその日のうちにご褒美に使うルールです。
ビール2本+チューハイ1本で毎日約500〜600円程度。
- 平日:500円
- 休日:1000円
休日は「昼飲み」と「晩酌」をクリアしないといけないので倍の1000円です。
「今日は飲まなかったから、私の大好きな明太子を買おう!」
「お花を買って鑑賞する趣味をしてみよう!」
そんなふうに即日で喜びと結びつけたことで、習慣化が一気に進みました。
こうして浮いたお金は小さくても、積み重なると「こんなに飲みに使ってたのか」と驚くほどでした。
飲まない夜をどう過ごすか?
次に直面したのは「夜の時間をどう過ごすか」。
晩酌が一日の締めくくりだったので、手持ち無沙汰になるのは当然でした。
断酒開始当初は、アルコールの離脱症状で気力が落ち込み、できることといえば今までの趣味や娯楽くらい。
「ドラマ視聴」は長くて気力が続かず、結局は気軽な「YouTube動画」をだらだら見る日々。気づけばもう寝る時間になっていました。
正直、断酒してすぐに有意義な趣味を楽しめるわけではありません。
離脱症状が治まり、気力が少しずつ戻ってからでも遅くはないのです。
やがて少しずつ気力が回復し、そこで意識的に「やりたかったこと」に挑戦しました。
植物の世話、ブログ、散歩、語学学習……。
小さく試すうちに「退屈」から「やりたいことが多すぎる!」へと気持ちが変わっていきました。
焦らず、できることから始めればそれで十分です。
幸せホルモンと断酒効果
飲まない生活は、体と心を少しずつ整えてくれました。
まずは睡眠。夜中に目覚めにくくなり、朝の体が軽い。
その余力で趣味や運動をすると、気分まで上向いていく。
調べてみると、これらは「幸せホルモン」と呼ばれる物質の働きでした。
アルコールの快楽は、大量のドーパミンによるもの。
でも断酒を続けるには、他の幸せホルモンを自然に活性化する必要があったんです。
- 日の光を浴びて散歩(セロトニン)
- 家族とのお出かけや推し活(オキシトシン)
- 軽いジョギングやリズム運動(エンドルフィン)
- 語学学習や新しい挑戦(ドーパミン)
これらは単独で作用するのではなく、組み合わさることで効果が大きくなる。
たとえば推しの動画を見ながら軽く真似ダンスをして笑う——音楽・笑い・運動が一度に働いて、気分が一気に変わります。
少しずつ「自然な活動から幸せホルモンを得られる」ようになったこと。
これが、断酒を続ける大きな支えになっています。
断酒日誌のハイライト
断酒初期の日々をざっくり振り返ります。
- 3〜11日目:体がゾワゾワして落ち着かず、夜も無駄にソワソワ。9日目あたりには無気力感が強く、「このまま何も楽しめなくなるのでは」と不安になる。
- 21日目以降:「習慣化の壁」を越えた感覚があり、気持ちが少し楽に。
- 31日目:ついに1ヶ月達成!ノンアルすら不要な日が出てきて、「これ本当に続けられるかも」と自信に。
- 45〜56日目:家族と夜のジョギングを再開。血圧も少し下がり、飲酒時代にはなかった変化を実感。
- 70〜92日目:友人との機会飲酒で約2ヶ月ぶりにアルコールを口にしました。楽しい時間だったものの、翌日は倦怠感がひどく、「やっぱり飲まない方が楽だ」と強く再確認。連続飲酒の欲求が出なかったことも、自信につながりました。
そしてこれから
断酒は「酒をやめる」だけではなく、生活そのものを変える体験でした。
これからも機会飲酒や家飲みをどう位置づけるか模索は続きます。
ただ確かなのは——「飲まない日常」が心地よくなっているということ。
そして、その後も断酒は続きます。
次回に続きます
次章では「壁期」をどう乗り越えたのか、その工夫を紹介します。
予防接種のようにあえて月に一度だけ家飲みを設ける「月一家飲みルール」など、ちょっと変わった取り組みも登場します。
はみだしコラム
助走期間があったからこそ
今回の「10年先を見据えた断酒」、もちろんいきなりできたわけではありません。
これまでにも禁酒・減酒・節酒といったキーワードで、先人たちの体験やアルコールの知識を学び、トライ&エラーを重ねてきました。
ここ3年ほどは毎年1〜4月に禁酒や減酒の期間を設けていましたが、それ以外はまた飲酒量が増えてしまう
──そんな日々を送っていたのです。
- 強い酒やストロング系を避ける
- ドライ・ジャニュアリーに挑戦(最長4ヶ月)
- 1〜2週間の短期断酒を繰り返す
- 酒量を毎日記録して「見える化」する
- 飲食店でノンアルを注文し、ソバーキュリアスを体験する
こうした実験を数年単位で続けてきたことが、今回の成功につながったのだと思います。
